週末、車の下回りに泥がこびりついている。洗いたいが、マンションの駐車場には蛇口もコンセントもない。
結局、洗車場まで車を走らせる。順番を待ち、硬貨を入れ、時間に追われながらノズルを振る。キャンプから帰った日の椅子の泥は、ベランダで雑巾を絞って落とすしかない。
「ROKEKO」は、バケツやペットボトルの水を吸い上げて噴き出す、充電式の小型高圧洗浄機だ。蛇口とコンセントを探すところから始まっていた掃除を、汚れたその場で終わらせる。
水を自分で吸い上げるから、蛇口がいらない
本体にポンプと充電池を内蔵し、つないだ水を吸い上げてノズルから押し出す。水道の水圧を借りないので、水さえあればどこでも使える。
水のつなぎ方は3通りある。付属の5mの給水ホースをバケツに沈めるか(先端にゴミよけのフィルター付き)、付属のアダプターでペットボトルを本体にねじ込むか、家の散水ホースにワンタッチでつなぐかだ(散水ホースの接続口が付属することは、コメント欄でのクリエイターの回答)。
水量は強モードで毎時230リットル(メーカー公称)。1分あたり約3.8リットルなので、2リットルのペットボトル1本は約30秒で空になる計算だ。ボトルは窓や手元をさっと流す用、車1台を洗うならバケツ、と使い分けることになる。
何が便利になる?
1. キャンプ道具の泥を、その場で流せる
キャンプ場の炊事場でバケツに水を汲めば、椅子の脚やペグ、スコップの泥をその場で流せる。泥だらけのまま車に積み、帰ってからベランダで洗う手間が減る。
2. ノズルを回すだけで、噴き方を5通りに変えられる
ノズルの先を回すと、こびりついた汚れ用の直線、すき間用の角度付きの直線、広い面用の25度と40度の扇形、植木の水やりなどに使う霧の5つに切り替わる(メーカー説明)。付け替え用のノズルを何本も持ち歩かなくていい。
本体側でも強弱の2段階を選べる。タイヤまわりの泥は強で、窓は弱で、と使い分けられる。
3. 折りたためば、車のドアポケットに収まる
持ち手を折りたたむと194×111×63mm(メーカー公称)。500mlのペットボトルを横に寝かせたくらいの長さで、重さは約0.88kgだ。
トランクに積みっぱなしにしておけば、出先で汚れに気づいたときにそのまま使える。
今使っているものと何が変わる?
これまでは、延長コードと散水ホースを駐車場まで引き回すか、洗車場まで車を走らせて硬貨を入れ続けるか。どちらにしても、洗う前にひと仕事あった。
| 据え置き型の 高圧洗浄機 | バケツと 散水ホース | ROKEKO | |
|---|---|---|---|
| 水の用意 | × 多くは蛇口 | × 蛇口が要る | ○ バケツ・ボトル |
| 電源 | × コンセント | ○ 不要 | ○ 充電式 |
| 水の勢い | ○ 強い | × 弱い | △ 1.2〜1.5MPa |
| 持ち運び | × 重くかさばる | △ ホースが長い | ○ 約0.88kg |
| 使える時間 | ○ 制限なし | ○ 制限なし | △ 約19〜45分 |

写真の翻訳
LOW:弱モード(毎時120リットル)
HIGH:強モード(毎時230リットル)
その代わり、据え置き型ほどの水圧はない。家庭用の据え置き型の高圧洗浄機は5MPaを超えるものが多く、最大1.2〜1.5MPaのROKEKOは、こびりついた汚れを削り落とすというより、勢いのある水で流す道具と考えたほうがよさそうだ。
電池は内蔵で、充電しながらは使えない
小さく折りたためる形を優先したぶん、電池は本体に内蔵で、自分では交換できない(コメント欄でのクリエイターの回答)。容量は3,500mAhで、使える時間は強モードで約19分、弱モードで約45分だ(メーカー公称)。
充電はUSB-C(5V/2A)で約4.5時間かかり、充電しながら使うこともできない(同じくコメント欄での回答)。車1台を強モードで洗うのに19分で足りるかは、汚れ具合しだいだ。洗車の前の晩には満充電にしておきたい。
開発状況と信頼材料

クリエイターのRokekoは、Kickstarterのアカウントを2026年9月に作ったばかりで、今回が初めてのプロジェクトだ。所在地はプロジェクトページでは米コロラド州コロラドスプリングス、プロフィールではデンバーとなっている。過去の実績で判断できる材料はない。
キャンペーンは、目標3,000ドルに対して5万3,757ドル(達成率約1,792%)、支援者622人を集めている(2026年10月1日時点)。
ページのスケジュールでは、2025年10月に構想を始め、2026年7月に試験的な生産、10月に量産、12月にお届けという流れだ。量産はこれからで、どれも予定である。開発や生産準備の様子は、締切前にアップデートで公開するとクリエイターがコメント欄で約束している。
キャンペーンの画像の一部(使用シーンや背景など)には、AIで作った画像を使うと明記している。実際の製品の写真と見分けにくいものもあるので、ページの画像はイメージとして見ておきたい。PSEなどの安全認証についての記載はない。
価格・配送・注意点
価格は以下のとおり。
| プラン | 中身 | 価格 | 割引率 | いつまでか |
|---|---|---|---|---|
| Super Early Bird Single Pack (超早割) | 本体×1 泡ボトル付き | 約1万900円 ($69) | 50% | 先着150個 (残り34個) |
| Super Early Bird Adventure Pack | 本体×1 +バケツ | 約1万1,800円 ($75) | 52% | 先着50個 (残り20個) |
| Super Early Bird All-in-1 Pack | 本体×1 +バケツ・ケース | 約1万3,400円 ($85) | 50% | 先着500個 (残り50個) |
| Super Early Bird Double Pack | 本体×2 | 約2万300円 ($129) | 54% | 先着50個 (残り32個) |
| Super Early Bird Family Pack | 本体×4 | 約3万7,600円 ($239) | 57% | 先着10個 (残り6個) |
| Early Bird Single Pack (早割) | 本体×1 | 約1万2,400円 ($79) | 43% | 先着200個 (残り199個) |
| Early Bird All-in-One Pack | 本体×1 +バケツ・ケース | 約1万5,000円 ($95) | 45% | 先着100個 (残り99個) |
いま選べる最安は、超早割Single Packの約1万900円($69)からだ。超早割の枠が埋まると早割に移り、Single Packは約1万2,400円($79)になる。ページの画像には、早割のDouble Pack($149、約2万3,500円)とFamily Pack($279、約4万3,900円)の価格も載っている。
ページの画像とクリエイターの回答によると、標準の同梱物は、本体、5通りに切り替わるノズル、5mの給水ホース、散水ホース用の接続口、ホースクリップ、給水フィルター、泡ボトル、ペットボトル用のアダプター、USB-C充電ケーブル、メッシュの収納袋、取扱説明書だ。ただしリワード欄に書かれた中身はこれより少なく、早割のSingle Packには泡ボトルも書かれていない。充電器(USBの電源アダプター)は含まれないので、手持ちのものを使う。
アドオンとして、本体の追加($69、約1万900円)、折りたたみバケツ($9、約1,400円)、収納ケース($10、約1,600円)がある。
配送は日本を含む世界各国が対象で、お届けは2026年12月の予定だ。送料はページの表に地域別に載っており、アジアはSingle Packで$20(約3,100円)、Adventure Packで$25(約3,900円)、All-in-1 Packで$30(約4,700円)、Double Packで$35(約5,500円)、Family Packで$75(約1万1,800円)。日本はこのアジアの枠とみられるが、表に国名は書かれていない。
EU向けは付加価値税が送料に含まれるとクリエイターがコメント欄で答えているが、日本の消費税などの扱いは書かれていない。
キャンペーンの締切は2026年10月17日(土)20時42分(日本時間)。目標金額に届いた場合だけ決済される「All or Nothing」方式で、目標はすでに達成している。
電気製品としては、充電がUSB-C(5V/2A)なので、日本でも手持ちのUSB充電器で充電できる。使える水は40℃以下で、熱いお湯は使えない(メーカー公称)。
もうひとつ、使う場所の話をしておく。集合住宅の駐車場では、管理規約で洗車そのものが禁止されていることもある。蛇口がいらないからといって、どこでも洗ってよいわけではない。
このほか、防水の等級、保証と返品・返金の条件、送料を支払うタイミングは、ページに記載がない。気になる点は、支援前にクリエイターに直接問い合わせて確かめておきたい。
キャンプ場の炊事場でバケツに水を汲めば、泥はもう持ち帰らなくていい。
Kickstarterのコメント欄から
以下は支援者のコメントの要約で、本記事では内容を確かめていない。
- 今年支援した初めてのクリエイターのプロジェクトで詐欺に遭ったので、ウェブサイトや連絡先、試作や知的財産の情報を締切前に示してほしい、という声(9月28日)。→ クリエイターの回答: 試作・設計・テスト・生産準備はすでに進めており、締切前に開発や生産準備の資料をアップデートで公開する。
- 電池の容量をもっと大きくしてほしい、という声(9月26日)。→ クリエイターの回答: 大きくすると本体も大きく重くなり、持ち運びやすさが損なわれるので、今の3,500mAhにした。
- レーザー加工機のハニカム台(取り外し式の作業台)の掃除に使えるか試してほしい、という声(9月22日)。→ クリエイターの回答: まだ試していないので効果は言えない。使うなら弱モードから、電子機器から外した状態で。


